映画「死刑にいたる病」阿部サダヲ
昔からスプラッタやホラーが苦手な私。
血みどろとかほんとにダメで。でも見ちゃう。
もちろん、最初からホラーとかゾンビとか言われているものは全然みたくならないから良いんだけど、ヤクザものとかサスペンスとか、主が血みどろでなくてストーリーが気になるものは見てから大変なことに気づくってパターンが結構あり。
今回の「死刑にいたる病」がまさしくそれ。
まぁ、連続殺人鬼の話しだし暗そうなのは気づいていたけど、まさかここまでエグいとは思わなかった!!
正確には、一緒に観に行った友人・ピカ子の次男くんがその前日に観に行ってたので、凄惨なシーンがあるからそこさえ観なければ大丈夫というアドバイスをもらっていたのでハンカチを握りしめ、危険を察知したら目を瞑りハンカチで画面を隠し…ぐっと堪えたけどもう音が怖かった!!
榛村大和(阿部サダヲ)
阿部さんの日本人形のような淡々とした目がこんなに生かされる役が今まであっただろうか。
いやー、怖かった。でも信用させられてしまうような穏やかな雰囲気が連続殺人鬼にぴったり。
頭脳明晰で感情があまり現れない榛村が、淡々とした口調で周りの人たちを自分の意のままにコントロールする様子にゾッとする。だけど自分自身の周りを見回してみても本人が意図してなのか、自然となのか人を言葉でコントロールする人、案外いる。自分ももしかしたら誰かをコントロールしているのかもしれない。
いままで見てきた物語のように、殺人を犯した人間をその犯行について暴いて追い詰めていくのとは違い、榛村が自分から犯行についてはどんどんオープンにしていく姿は見慣れないので少し不思議にも思えました。
雅也(岡田健史)
厳しい父親と上手くいっていない大学生・雅也。
大学受験でも失敗したのか、通っている大学でもつまらなそうに過ごしている。
そんな青年を岡田くんが。
岡田くんの悩める青年の感じ、間違いない。
「死刑にいたる病」を観て 感想
怖いシーンは目隠ししてなんとか乗り越えたけど、それでも怖かった。
まさかこんなにと思っていなかったので、観る直前のアドバイスがなかったら危なかった。
しかし、その怖いシーンを観れば榛村の心情がわかる部分もありそうなので、大丈夫な人は是非観ることをお勧めします。
さて。殺人鬼・榛村の元に通い、冤罪なのに榛村の罪にされているという事件について調べることになった大学生・雅也。
観ているわたしも雅也と一緒に事件について解明しているような気持ちにさせられ、榛村の言葉に翻弄されていく。
榛村が殺人鬼だということを忘れ、無実の罪に気持ちがフォーカスしていってしまう私。そんな私を雅也がしっかりと引きずり戻してくれる。すごいぞ、雅也!
だけど最後、雅也自身もしっかりと榛村の策に翻弄されている…。
え、どういうこと? うわー、気になる!
原作読みたい!! 文章ならきっとそこまで血みどろ感はないよね。あったら読み飛ばせば良い。だけど気持ちが沈んでいる時は読んではいけないなと、本屋に行こうとした足を止める。
心身ともに元気が溢れている時に、是非原作も読んでみたいと思います。
みちよメーター
人間て怖い度:5★★★★★
怖くて直視できなかった度:5+★★★★★+
映画:死刑にいたる病
監督:白石和彌
脚本:高田亮
音楽:大間々昴
原作:櫛木理宇
公開:2022年5月6日
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