映画「劇場版・きのう何食べた?」西島秀俊/内野聖陽

映画「劇場版・きのう何食べた?」西島秀俊/内野聖陽
映画「劇場版・きのう何食べた?」 

映画「劇場版・きのう何食べた?」 

 

 

漫画家よしながふみさん原作「きのう何食べた?」

主人公のゲイカップルの2人を西島秀俊さんと内野聖陽さんが演じています。

2019年4月から放送され大好評だったテレビドラマ版が今回劇場版としてその後の2人を描いています。

原作の漫画は未読、ドラマ版は全編鑑賞済で鑑賞。

 

シロさん

今回もシロさんが作るお料理はどれも美味しそうでたまらなく、朝ごはんをちゃんと食べてから朝イチでの上映を観たのですが途中からお腹が空いて空いて仕方がなかったです。こんなに空腹と戦った映画鑑賞は初めてでした笑

テレビ版よりも、シロさんのお料理シーンでは引きの映像が多く、実際に西島さんが包丁を使っている姿がよく見えてとても素敵でした。宣伝番組でも、すべてを吹き替え無しで西島さんがやっていると話していたけど…とっても上手で驚きました。テレビ版でも西島さんだったのかな?ほんとに、吹き替えが必要がない包丁使いでした。

と、どうしてもお料理に目がいってしまいましたが、今回はいつもはクールなイメージのシロさんが焼き餅を焼いていて、しかもシロさんが自分でも驚いている姿がとてもキュートでした。

 

ケンジ(内野聖陽)

TV版にも増して乙女キャラが炸裂しているケンジが可愛くて仕方なかった!

これも内野さんの演技力の凄さだなぁと強く感じました。TV版でもそう思ってはいたんですけど、やっぱり今回は「おかえりモネ」を観たあとってのも影響してるのかな。あのお父さんの時の演技力の素晴らしさを知って更に私の中で引き立ったんですかね。

今回は初めてケンジのお母さん(鷲尾真知子)やお姉さんたちも登場。この時のガールズトークも観てて抜群に楽しそうな雰囲気で混ざりたいわぁって感じでした。

でもそれでいて、時折見せる何かを悟ったような、でも悲しそうな雰囲気。内野さんのケンジにもう夢中。

 

大ちゃん(山本耕史)とジルベール(磯村勇斗)

この2人の、2人の世界過ぎてシロさんとケンジを少し引っ掻き回す感じが相変わらずでたまらなく良きでした。

そしてとっても素直に自分の気持を外に表すジルベールをめんどくさく思わせつつ、でも憎めない感じ。磯村さんがとっても上手く表現しているなぁと。

大ちゃんの、「ね?」って語りかけてきそうなまん丸お目々も健在でジワる。

個人的には今回も大ちゃんの怒涛のタンクトップ姿が観たかったけど笑

2人が付き合うきっかけとなった告白シーンも上手いバランスで…やっぱりこの2人の存在は「何食べ」には絶対にマストですね!

 

 

感想

今回の物語はTV版でお正月にケンジ(内野聖陽)と2人でシロさんの実家に帰省したことが大きく関わるのですが、年老いてきているお母さん(梶芽衣子)の、「頭で理解してても気持ちがついていかない感じ」になんとも言えない重さを感じました。

いままで自分が信じていた常識を覆す時、それはそれは大きな混乱が頭や心に起きるのだろうなと改めて考えました。これって何回考えても、言葉にするのは難しいなぁ〜

映画にも、田中美佐子さん演じるシロさんのお買い物友達の佳代子さんが登場。カラリとしたキャラで、今回もシロさんたちとは「違う世界で普通に生きているおばさん」としての対比が少し見えた気がします。

ちょっと傍若無人な物言いで、ジルベールを少し傷つけつつも、でも一般的、大多数がいる世界にいるものの強みというか。だけど嫌味がない感じが絶妙で。みんなこんな感じでケロリとしてたら良いのかなって思ったり、でもこれもある程度の距離感があるから成立するのかなと思ったり。

考えれば考えるほど、深みにハマってしまって難しいけど、でもシロさんとケンジの優しい世界を覗けてとても癒やされたのは確かなので、とりあえずその穏やかな世界観、そこだけ大事に覚えていようと思いました。

 

 

みちよメーター
満腹度:5★★★★★
考えちゃった度:5★★★★★

 

映画:劇場版・きのう何食べた?
監督:中江和仁
脚本:安達奈緒子
音楽:澤田かおり
原作:よしながふみ
公開日:2021年11月3日

 

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