朝ドラ「カムカムエヴリバディ」3月9日第90話 あらすじ・感想
「カムカムエブリバディ」今日のあらすじ
朝練に行く準備をする桃太郎(青木柚)。部屋にこもっているひなた(川栄李奈)を心配しながら出かけていく。るい(深津絵里)も階段を見上げて気にしている。
部屋でベッドにもたれかかるひなた。五十嵐(本郷奏多)から言われた言葉を思い出している。
五十嵐の回想「もう傷つけたくない。傷つきたくない。ひなたの放つ光が俺にはまぶしすぎるんだ。」
動かずじーっとしているひなた。
条映の道場に雑巾がけをする五十嵐。道場に一礼をして入ってくる虚無蔵(松重豊)に気づき、五十嵐の動きが止まる。
気まずそうにしながら、思い切って立ち上がり虚無蔵の前に行く五十嵐。
五十嵐「申し訳ありません。これまでご指導くださりありがとうございました。」
手にしていた木刀を両手で五十嵐に差し出す虚無蔵「はなむけだ。」
五十嵐「…虚無蔵さん。俺はもう殺陣は…。」
虚無蔵「どこで何をして生きようとお前が鍛錬し培い身につけたものはお前のもの。決して奪われることのないもの。(木刀を片手で差し出し)一生の宝とせよ。」
泣きそうな顔で受け取る五十嵐。
しんみりと休憩所に入る五十嵐。そこにジョー(オダギリジョー)がやってくる。
ひなたの部屋。窓辺で風鈴が揺れている。風鈴を見て泣くひなた。
食事を持ってきたるいが、ひなたの部屋に入る。
るい「お腹空いたやろ。お粥作ったよ。ここ置いとくね。」
寝ているひなたに話しかけながら、食事を机に置くるい。
ベッドに寝ているひなたを気にしながら、その端に腰掛けるるい。
ひなた「お母ちゃん…私…全然 気ぃつかへんかった。わたしの気持ちが文ちゃんを傷つけてたやなんて…。苦しめてたやなんて…。」
泣くひなたを見つめながら、優しくさするるい。
休憩所。
五十嵐「ひなたとのこと…。」
ジョー「あぁ まぁ大体。」
五十嵐「それなら…。事情を知ってるならもっと他にあるんじゃないかと…。」
ジョー「ほかにって?」
五十嵐「いや…だから…。『娘を泣かせやがって』とか 『責任取れ』とか 『一発殴らせろ』とか…。」
力なく微笑んでいるジョー。
五十嵐「すみません。こんなことになってしまって。すみません。」
頭を深々と下げる五十嵐。
ジョー「五十嵐くん。僕もなぁ夢があったんや。若い頃。でもかなわんかった。一度は手が届いたように見えたけど…でもあかんかった。」
五十嵐「あの…。夢って?」
自分が腰掛けている横をトントン叩き、五十嵐に座るよう促すジョー。手に持っていた茶封筒から一枚のCDを取り出す。自分でもジャケットを見てから五十嵐に手渡す。
五十嵐「(CDを受け取り)。トミー北沢…。」
ジョー「知ってる?」
五十嵐「あっはい。音楽には疎いけど…まぁ名前くらいは。」
ジョー「僕の友達。 レコード出して CD出して アメリカにまで行って。僕の叶えられへんかった夢 全部叶えてる。新譜出るたびに買うてるけど一回も聴いてない。 そやから…僕には分かるんや。 五十嵐くんはひなたのことを大事に思ってる。そやからこそ ひなたの前から消えるんやって。(かつてジョーが海に入っていたシーンの回想)僕が るいの前から消えようとしたように。」
海に入ったジョーをるいが走って止めに行くシーンに、るいが歌う[ On The Sunny Side Of The Street ] が重なる。
ベッドに横になるひなたの横で[ On The Sunny Side Of The Street ]を口ずさみ、優しくトントンするるい。
るいの歌に、起き上がるひなた。るいを見つめる。
休憩所。るいの歌声が重なる。
ジョー「暗闇に…。かすかな光が見えた。(ジョーとるいが結婚した戸籍を嬉しそうに見る若かりし頃のジョー)るいの手をつかんであるき始めた道の向こうに。」
回想シーン:初めて作った回転焼きを月を二人で見ながら食べるシーンや、ジョーの自転車の練習を手伝うるい
歌うるいを見つめるひなた。
ジョー「そしたら…。生まれてきてくれた。まぶしい光の塊みたいなひなたが。」
回想シーン:寝ているるいの横に、生まれたばかりのひなたが寝かせられた様子。
歌い終わり、「フフフッ」と笑顔でひなたを見るるい。
ひなた「何? それ。」
るい「[ On The Sunny Side Of The Street ]」
ひなた「オンザ?」
るい「サニー サイド オブ ザ ストリート。『ひなたの道を』ジャズのスタンダードナンバーや。ひなたの名前の由来になった歌や。」
ひなた「そうなん? てっきり お父ちゃんが縁側で日向ぼっこしながら思いついた名前やと…。」
るい「(笑いながら)ちゃうわ。ひなたが『ひなたの道』を歩けますように。」
回想シーン:産院から帰るジョーとるい。るいは生まれたばかりのひなたを抱いている。二人で「あ…。ひなた。」笑顔で赤ん坊に「ひなた」と呼びかけるるい。
ジョー「そう思て付けた名前や。五十嵐くん。これからいろんなことがあると思うけど それが五十嵐くんの選んだ道やったら きっとそれが…それは…五十嵐くんのひなたの道になるから。」
るい「ひなた。」
ジョー「五十嵐くん。(右手を差し出し五十嵐と握手) Life can be so sweet.」
るい「On The Sunny Side Of The Street.」
ジョー「ひなたの道を歩けば…」
るい「きっと人生は輝くよ。」
泣くひなたの涙を手で拭くるい「さあ 店戻らんと お客さん 待ってはるわ。(立ち上がり)おかゆ食べや。」
部屋から出ていくるいに「ありがとう」とひなた。
休憩所のジョー。笑顔で五十嵐に「じゃあね。」
休憩所を出ていくジョーを見送り、出ていったジョーに深々と頭を下げる五十嵐。
「大月」にのれんを下げるるい。[On The Sunny Side Of The Street] を鼻歌で歌っている。空を見上げ ♪On The Sunny Side Of The Street
窓辺の風鈴を見つめるひなた。おもちゃの刀を手に取り「たあっ!」っと斬りつける真似をする。それまで真剣な顔だったのが、スッキリとした笑顔に変わる。
[ TO BE CONTINUED ]
「カムカムエブリバディ」今日の感想
「てっきりお父ちゃんが縁側で日向ぼっこしながら思いついた名前やと」
ひなたの言葉に思わず笑ってしまったけど、五十嵐の苦悩と、かつてのジョーの苦悩が重なって泣けちゃったなぁ。そして絶望の淵にいるひなたと五十嵐に掛ける言葉が二人揃って [ On The Sunny Side Of The Street ]
ジョーもるいも、二人の気持ちを受け止めただ暖かく見守っているのが素敵だったなぁ。
それはまた、虚無蔵さんもだけれど。五十嵐の今までの努力を見てきて、認めているからこそ何も責めずに「はなむけ」を渡したんだろうなぁ〜。
素敵な大人たちに囲まれた二人。ひなたはおもちゃの刀で五十嵐からもらった風鈴をぶった斬って(真似だけど)スッキリした笑顔になってたけど…本当に離れ離れになっちゃうのかな?
明日も楽しみです。
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