朝ドラ「カムカムエヴリバディ」2月28日第83話 あらすじ・感想
「カムカムエブリバディ」今日のあらすじ
「妖術七変化」左近役オーディション。
モモケン(尾上菊之助)や轟が審査する中、虚無蔵(松重豊)と五十嵐(本郷奏多)の殺陣が始まる。
黍之丞役をする虚無蔵のセリフが始まると、モモケンと轟がそのただならぬ様子に身構える。
殺陣を廊下から見ているひなた(川栄李奈)「五十嵐… あんなにうまかったっけ?」
いつの間にかひなたの後ろにいるサンタ(濱田岳)「相手役がうめんじゃが。」
ひなた「わっ サンタのおっちゃん。」
サンタ「つられて若ぇにいちゃんも うもうなっとる。」
虚無蔵に気づいたサンタ「ありゃあ伴虚無蔵じゃろ? 時代劇ゃあ一流の斬られ役おっての主役じゃ。」
真剣な殺陣が続く。黍之丞役の虚無蔵が左近役の五十嵐を斬り殺陣が終わる。審査をしているモモケンと轟が顔を見合わせ、轟がカットを掛ける。
次は2人の役柄を交代し、殺陣の審査をすることになり立ち位置を入れ替わりスタートの声がかかろうとする時。
モモケン「30番さん(虚無蔵)は一度は左近を演じたお人。(立ち上がり)ひとつ私がお相手いたしましょう。」
その言葉を聞いたひなた「なんで?」
サンタ「長かったのう…。20年。」
向かい合い立つモモケンと虚無蔵。
スタートがかかり、モモケンが黍之丞のセリフを言い刀を構える。
「妖術七変化」の曲が掛かり、オーディションとスクリーンの殺陣が交互に映し出される。真剣に斬り合うモモケンと虚無蔵。
試写室(?)の席に座り、楽しそうに映画を見る若きサンタ。
「妖術七変化」を観る誰かのすすり泣きが、いつの間にか大きな泣き声に変わる。
泣き声が気になり映画に集中できなくなってきたサンタ「う〜ん うるせえのう…。」
映画の中の殺陣が終わり、家が焼け落ち「完」の文字。
サンタから少し離れた席で、映画が終わっても席を立てないくらい泣いてハンカチで顔を拭いている男。サンタは少し困ったようにその男を見る。
サンタ「後学のために聞きてえんじゃけど…この映画 どけぇ そねん感激しよんなら?うん? ま 確かに殺陣は見事じゃったあ。さすがはモモケンじゃ。わしゃデビューの頃から目ぇつけとったんじゃ。ありゃあ阪妻もアラカンも超える逸材じゃあ言うて。へっへっへっ(笑)」
ようやく泣き止み顔を上げている男を見て驚くサンタ「あんた団五郎じゃろう?モモケンのせがれの。え〜?ハッハッハッ。」
その言葉に慌てて薄く色のついたサングラスを掛け、鼻をすする団五郎(二代目モモケン)
サンタ「何ゅう泣きよんなら? はっは〜分かった。親父さんが無名の俳優と あねぇ見事な殺陣をやったもんじゃから やきもちゅうやきょんじゃろう。」
その言葉にまた大泣きし始める団五郎。
オーディションで殺陣をするモモケンと虚無蔵。
団五郎「当てつけとしか思えません。私を拒否して無名の大部屋と共演するなんて…。そんなに許せないでしょうか?映画を離れてテレビに飛び込んだ私のことを。」
席に1つおいて隣に座る団五郎とサンタ。
団五郎の話しを聞いたサンタ「そうかもしれんのう…。じゃあけどのうダンゴちゃん。」
団五郎「ダンゴちゃんって…。」
サンタ「親父っちゅうんは一筋縄ではいかんもんじゃ。許しとるようで許しとらん。許しとらんようで許しとる。親父さんはあんたに黍之丞をやってもれえてんじゃねえか? 敵役の左近じゃのうて。」
オーディション。モモケンに斬られ倒れる虚無蔵。
2人の真剣な立ち回りに引き込まれ会場にいる審査員達や、廊下から見ているひなたはそのまま固唾を呑んでいる。そばにいたスタッフに言われ、「カット!」の声を掛ける轟。諦めたような顔をしている五十嵐。
モモケン「これが…父が見た景色なんですね。20年前に。」
起き上がる虚無蔵。
モモケン「だけどね虚無さん。あんたじゃ駄目なんだ。」
少し泣きそうな顔をした虚無蔵「わしが無名やからか。」
モモケン「そうじゃない。」
虚無蔵「せりふが下手やからか。」
モモケン「そうじゃない。」
モモケン「虚無さん。私はわたしの左近を探しに来たんです。父があんたという左近を見つけたように。あんたに頼ったんじゃ父を超えられない。」
廊下から神妙に話しを聞いているサンタとひなた。
姿勢を整え、きちんと座り直した虚無蔵「ありがとうございました。文四郎とも手合わせしてやってください。」
立ち上がり、審査員席を向いた虚無蔵「拙者 これにて。」
静かに頭を下げ、部屋を出ていく虚無蔵を呼び止めるモモケン。
モモケン「あっ虚無さん。あんた思ってるでしょう。父があんたを抜擢したのは私への当てつけだったと。 父は言ってました。伴虚無蔵は桃山団五郎よりずっといい役者だと。 父は役者としてあんたに一目置いていたんです。」
虚無蔵「それは…ホンマですか? 何で…何でもっと早うに言うてくれへんかったんですか。 わし…20年思いつめてましたがな。」
モモケン「何でって? 私はスターですよ。大部屋なんぞに軽々しく声はかけません。」
ずっと背を向けたままモモケンの言葉を聞いていた虚無蔵が振り返る。憑き物が落ちたようなスッキリとした顔をしている。
虚無蔵「恐れ入りました。」
静かに帰っていく虚無蔵。ひなたは笑顔になっている。
モモケンも、爽やかな顔で見送っている。
「条映」の旗が空になびいている。
スタッフの「本日のオーディションは以上です!」の声が響く。
案内板を倉庫に片付けたひなた。ホッとしながら歩いていると、オーディション会場に一人残っているモモケンに気づく。
モモケンもひなたに気づき、ひなたは一礼して去ろうとする。
モモケン「待ってください。あなたと話しがしたかったんです。」
思いがけない言葉に驚くひなた。
[ TO BE CONTINUED ]
「カムカムエブリバディ」今日の感想
良い話し…。泣けちゃった。さめざめと泣いてました。
虚無蔵さんと二代目モモケンさんの、この20年の苦悩がとっても伝わってきました。
二人とも色んな想いを抱えて歯を食いしばって頑張ってきたんだろうな。
そして算太さんのお父ちゃんへの想いも見えちゃったな。
言葉で聞かなくてもいつかわかること、言葉にしてもらってわかること、色んな想いが伝わってきたな…今日の回は。
それにしてもモモケンさんたらやっぱりスター然としてて素敵でした。
スターが大部屋なんぞに軽々しく声を掛けない。うわ〜。素敵。ちょっと嫌味にも聞こえるセリフだけど、そうじゃない。虚無蔵さんをただの大部屋じゃないと感服したからのセリフだよね、モモケンさん。
2人がここまで来るにはきっと20年必要だったんだね。良かった。本当に良かった!
そして気になる、ひなたと話したいこと?
ネットでは、放送も残り一ヶ月ちょいで伏線回収が始まる!って盛り上がってますけども、逆に言うとまだ一ヶ月ちょいあるのに伏線回収しちゃうの早くない?そんなことないの?
だけどここまで気になることをグッと我慢してきたので、じっくりと腑に落ちるところに連れてってもらえたら良いなぁと思います。
さて明日、ひなたは何の話しをされるのかな?楽しみです!!
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